うつ病の原因は「甘え」なんかじゃない!私の考えを述べます。
「うつ病の原因は甘えだ!たるんでいるからうつ病になるんだ!」
「うつ病なんか気合と根性で治すんだよ!」
皆さんはこのような言葉を誰かに言われたり、言っている人を目の当たりにしたことはありますか?
職場で上司にうつ病であることを相談したら、「甘えているからうつ病になるんだ!」なんて言われたりすることは良くある話です。
最初に結論から述べさせいただきますと、
うつ病の原因は「甘え」なんかじゃありません。
本日は、「うつ病は甘え」といった誤った考え方を、少しでも世の中から減らしていくために、この記事を書かせていただきます。
「うつ病は甘え」と言う人の【特徴】
うつ病は、「ストレスに長期間さらされることにより脳の神経が疲弊し、セロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が減少することによって引き起こされる。」と、脳科学的に証明されています。
甘えたり、怠けているからといって、セロトニンやノルアドレナリンが減少するなんてことは考えられません。
では、何故「うつ病は甘えが原因」なんて、誤った考え方が生まれてしまったのでしょう?
例えば、うつ病には「午前中に症状が酷くなりやすい」という特徴があります。
その結果、仕事や学校を休んでしまうことが増えたり、遅刻をしてしまったりすることに繋がり、これを見ていた周囲の人が「最近たるんでいるな。」と感じてしまうのではないでしょうか?
また、うつ病は症状が進んでいくと普段当たり前のように出来ていたことが出来なくなってしまうので、仕事の効率が落ちてしまったり、ミスが増えたりしてしまうことも、周囲から見れば「たるんでいる」、「甘えている」と捉えられる可能性があります。
このように、「たるんでいる」、「甘えている」と誤った捉え方をする人には、共通して「うつ病がどんな病気であるかを理解していない」という特徴があります。
うつ病がどんな病気で、どういった症状があるということを知らないために、なぜ遅刻してしまうのか、なぜ仕事の効率が悪くなってしまったのかという「原因」が分からず、最終的に「甘えているからうつ病なんかになる。」という誤った結論にたどりついてしまうのです。
「うつ病は甘え」という人への【対処法】
私が考える最も有効な対処法が、「うつ病は甘えという人とは関わらないようにする」ことですが、職場の直属の上司などが原因である場合だと、関わらずに仕事をすることは難しいので、あまり現実的な方法とは言えません。
「自分は午前中にうつ病の症状が酷いので、朝起きたくても起きることが出来ないんです!」と、その人に面と向かって力説することも一つの手段かもしれませんが、「それが甘えだって言っているんだ!私が若い頃はなぁ、・・・・」と、逆に相手がヒートアップしてしまう恐れがあります。
そこで私がオススメする方法は、「原因となる人の上の立場の人に相談する」ことです!
例)・「うつ病は甘え!」とい言っている人が係長なら、課長に相談する。
「うつ病だろうが甘えずに働け!」などと言うことは、立派なパワハラです。
上の人に報告・相談して、組織的な対応で状況を変えていくことが大切です。
(それでも状況が変わらなければ、更に上の人へと相談しましょう。)
まとめ
うつ病患者数が年間400万人を突破し、うつ病を「いつ」、「誰が」発症してもおかしくないこの時代において、「うつ病は甘え」という考え方は、一刻も早く排除しなければなりません。
※うつ病患者は、スマホ普及を境に増加している傾向があります。
スマホ鬱については、コチラの記事をご覧ください。↓
このような危険な考え方は、一人だけではなく何人もの人をうつ病にさせてしまう可能性があります。
繰り返しになりますが、「うつ病は甘え」なんてことは絶対にありません。
そのような言葉を浴びせられても、「ああ、自分は怠け者なんだ」、「働けない自分が情けない」、「もっと頑張らないと」などと、誤った考えに飲み込まれないようにしましょう!